しずおか福祉BCM研究会(コロナクラスター事例)

 昨日はしずおか福祉BCM研究会2021年第2回目でした。

しずおか福祉BCM研究会は、主に静岡県の福祉事業所が定期的にあつまりBCPやBCMについて研究する研究会です。今年度は自然災害+感染症BCPとさらに通常の業務継続についてもICT活用や外国人介護士の活用などテーマを広く設定して進めています。

今回はクラスター事例から学ぶということで、他県で実際にクラスター支援に入った看護師さんのお話を聞くことと、それぞれの現状の対策の共有を実施しました。


クラスター事例からのポイント

・集合機会(イベント等人が集まる機会)の制限の重要性

・初期隔離、PCR検査とゾーニング、防護服着用の徹底

・防護服着脱訓練とゾーニングシミュレーションの徹底と周知(繰り返し)

・業務縮小の徹底

実際は最初の陽性者が出た段階で遡って濃厚接触者が発生していてその後、日を追うごとに陽性者が増えていくことを考えると、いかに感染者発生前に人との接点を少なくしたり、接点があっても感染経路を遮断できるようにするかが勝負の分かれ目だと思いました。

地域とその時期によって病床のひっ迫具合が違い、病床がひっ迫していて陽性者が入院できず、施設で見なければいけない状況ほど上記のポイントは非常に重要となります。

メディアでも感染症対応の病院でも看護師さん等の医療従事者が2次感染するようなことも報じられていますが、それだけ感染対策は難しいということです。特に感染症について看護師さんよりも知識の少ない介護士さんには繰り返しの周知が必要でしょう。


各施設の工夫

事例のあとに各施設のコロナ対策の工夫について共有。特に良い取り組みは下記になります。この他も沢山の工夫が聞かれましたが、各施設ともに素晴らしい工夫がなされていました。

・ゾーニングのシミュレーションの実施とそれを画像記録し共有

・防護具の必要量の計算

デイサービス利用者のワクチン接種のサポート(デイ時間中に実施:行政に確認済み)

・職員ストレス増加に対して個別で声を聴く、その仕組みも今後つくる

異業種失業者を積極雇用により職員充足

職員へのコロナ対応ボーナス、50万円争奪抽選会(1等ダイソン掃除機)


特にコロナ禍のBCPとしては日々変わりゆく状況の共有と、2年目になる長期により職員さんとのコミュニケーションが非常に重要なポイントとなっています。その点をしっかりと対応されていることがとても良かったと思います。


孤立しない

今回の研究会ではそれぞれの事業所の取り組みや悩みを共有することができました。このような機会自体がとても重要だと感じています。

各施設で対応を決めて進めて行く担当者は時に孤立してストレスを抱えることがあります。
そのような時に他の事業所の方と悩みを共有し、解決の糸口を知ることができる機会は何よりも重要です。

各施設の担当者さんも厳しくなったら周りに相談するように、自ら孤立しないよう意識をしてみてください。






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